2025年4月 法改正①(育児と仕事の両立)
2025年4月から人事・労務関連の改正が多く行われます。
今回は、法改正①として、その人事・労務関連の改正の中から育児と仕事の両立に関連する法改正についてまとめました。
育児と仕事の法改正に関して、「働き方」「給付」「企業の公表」の大きく3つに分けることができ、特に育児休業に関して多くの変更点があります。
- 働き方(働き方の変更や子の看護休暇の変更)
| 項目 | 期間 | 目的 |
|---|---|---|
| 子の看護休暇等の見直し | 0~小学校3年生修了 | 従来の子の看護休暇に、「感染に伴う学級閉鎖等」「入園(式)、卒園式」が追加され、範囲も小学校3年生修了まで拡大 また、継続雇用期間が6か月未満の従業員を、子の看護休の労使協定除外の対象にできましたが、改正後はこの措置が廃止されます。 (当該労使協定がすでに締結されている場合は該当箇所を削除した協定で再締結を行い、就業規則に関連条項がないか確認しましょう。) |
| 残業免除の対象拡大 | 0~小学校就学前 | 残業免除の対象が小学校就学前までに拡大 |
| テレワーク導入の努力義務化 | 0~3歳未満 | 短時間勤務制度を利用できない代替措置として、従来の措置にテレワークを追加 |
2. 給付金
| 項目 | 期間 | 目的 |
|---|---|---|
| 出産後支援給付の創設 | 出産直後 | 最大28日間、休業開始前に賃金の13%相当額が67%に追加で給付 |
| 育児時短就業給付の創設 | 2歳になる前 | 2歳未満の子の育児をするための時短勤務をしている場合に、賃金額の10%を育児時短就業給付として支給 |
| 育児休業給付金の延長手続き厳格化 | 1歳~2歳 | 保育所に入所できない場合に育休期間と給付金支給期間を延長できるが、その申請に際して、現状1つの書類で申請可能だったものが、二つの書類が必要になる |
3. 企業の公表
| 項目 | 該当企業 | 目的 |
|---|---|---|
| 育児休業取得状況の公表義務範囲の拡大 | 従業員数300人超の企業 | 従業員数1000人超から従業員数300人超へ拡大 |
| 一般事業主行動計画策定内容へ育休に関する状況の追加 | 従業員数100人超の企業 | 計画策定時の育休取得状況や労働時間の状況把握と、育休取得状況や労働時間の数値設定を行う |
育児と仕事の法改正により、2025年4月から人事・労務関連の制度が大きく変わります。企業側は、各従業員の状況に合わせた個別対応が求められるため、書類管理や面談、運用ルールの整備など、運用負担が増えることが懸念されます。
一方、従業員は出産後支援給付や育児時短就業給付など、経済的支援が充実し、働き方も柔軟になるため、育児と仕事の両立がしやすくなります。
また、育児休業取得状況の公表や意向聴取が進むことで、制度が透明化され、利用しやすい環境が整えられます。
今回の改正は企業にとっては運用の手間が増える反面、従業員にとっては働きやすさと給付面でのメリットが得られる法改正になり、企業(人事担当)と従業員の協力が必須になります。
就業規則の作成・見直し・修正および届出や労務相談・給与計算を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
参照:厚生労働省の資料より
社会保険労務士法人SanRin


